第10回作文コンクール入賞作品

保護者の部
最優秀賞 日野 愛子
優秀賞   市岡 多佳子
佳作    倉津 孝夫
       西川 鈴子
       後藤 ヒロ子


保護者の部 最優秀賞 『子供と一緒に』 日野 愛子
ある日、「子供は親の鏡」と同じ子供を持つ友人から聞いた言葉がとても心に響き、その言葉の意味を深く考えさせられました。
けなされて育つと、子供は人をけなすようになる。親が乱暴な言葉を使うと自然と子供も同じような言葉を使うようになる。これらはマイナスイメージですが、愛してあげれば、人を愛することを学び、そして人を愛するようになる。褒めてあげれば、自信を持ち、自分を好きになる。子供は純粋で親の言葉一つ一つが子供の心を作っていくものだと感じます。
子供から学ぶことはたくさんあり、いつも助けられる。嫌な事があっても子供の笑い顔に助けられる。子供がいるからこそ、家族の絆が深まり、温かい家庭が生まれる。本当に子供は宝物です。子供が喜ぶ姿が見たいから、どんなに疲れていても頑張れる。こんなふうにいつも子供からパワーをもらっている。だからこそ、たくさんの愛情で包んで、子供が幸せである環境を作ってあげたいと思うようになりました。
子供の成長はそれぞれ違って当たり前である。あまり期待しすぎると、失敗を恐れるようになったり、苦しくなると逃げ道を作りたくなる。これは私が幼いころに思った事なんですが、きっと、子供はそう思ってしまうでしょう。ですから、子供の成長にあったやり方を見つけていきたいと日々考えます。勝つことも負けることも大事、子供にたくさんの経験をさせてあげ、いろんな思い、感情を抱く事が成長するのに大切です。その中の一つでもあるのが市川道場です。合宿や試合など、たくさんの事を学び、おかげさまで子供も日々やる気が出てきてとても嬉しく思います。
これからも育児をしていく中、たくさん子どもと乗り越えなきゃいけない事もあると思います。子育てをしていると、やる気をなくす時や、イライラする事もあるかもしれません。でも私はこの心を思い出して、日々親子で成長していきたいと思っております。子供の成長は親の成長ですから。


保護者の部 優秀賞 『断捨離しながら』 市岡 多佳子
末っ子が産まれて、はや6年、来年度の小学校入学を機に、学習机を置く場所を作るため思い切って「断捨離」することにしました。
断捨離とは、ありふれる所有物から、本当に必要なものを残し、あとは処分し、今後は安易なものを増やさず…という具合で近年ブームになっていました。
手始めに、家中の3人分の子供服の全てを一室に集めました。山盛りの子供服。
ひとつひとつ、服を手にとり、サイズ、汚れ、傷み具合をチェックして取捨選別する作業を始めました。
80㎝の子供服、まだあったんだ…。3人着たので、どの子の写真にも写っているママのお気に入り。腰回りに合わせて買った丈の長すぎたズボン。2回も縫ってほどいて丈つめした跡が残っちゃってるね。3人揃えで買った服も末っ子しか着れないね。上の二人のお兄ちゃん達は、もうママの手作り服は恥ずかしいって最近はスポーツブランドばかり着てるね。捨てないといけない服は、カラフルで動物乗り物のイラストがにぎやかで…
残す服は黒紺白ベースのスポーツ用ばかり。カラフルな服に色どられた親子べったりの甘い思い出は、モノクロに変って、今では毎日にくまれ口をたたかれて親子バトルですね。
だけど、毎日山盛りの洗濯物を干しながらお母さんは幸せです。
次は、ママ。独身時代から今日まで、もったいなくて入らないのに捨てられなかった大量の服。ああ、バブル時代が懐かしい…。もう袖すら入りません。いつかやせる、問題ではないな、骨格から無理と悟り、泣く泣く処分。一人二人三人出産する度に成長したママ。もう6サイズ成長しました。
最後はパパ。独身時代からの分、すべて広げても、たったこれだけ?!畳二畳分しかありません。サイズが変ってしまった分のみ処分しましたが…。
そっか、毎日スーツでお仕事がんばってくれてるので、休日用ゴルフ用兼用のポロシャツ、チノパンくらいしか、買ってないなあ。
お父さん、家族の為にお勤めありがとうございます。子供達はどんどん成長して新しい服を買わないといけませんが、今後はママは成長しないよう気をつけます。断捨離を通じて、家族に囲まれて家事をする喜びを少しは思い出すことができました。


保護者の部 佳作 『家族、そして子供へ』 倉津 孝夫
私は妻、三人の息子、末子に娘の六人家族です。世の父親全てが同じことを考えていると思いますが、私にとっての家族はこの世で最も大切なものです。
そして家族とは血縁により親と子の絆によって結ばれ、一つ屋根の下で暮らすこの世で最もつながりが深いものです。
ところが近年、仕事や様々な用事で家族を振り返る機会が少なく、妻や子供たちが、そこに居るのが当たり前の空気のような存在になってしまっていて、逆に言えば、私も妻や子供達にとって空気のような存在になっているのかもしれません。
子供たちには子供たちの時間があり,私や妻も時間が限られ、なかなか家族全員揃うことがかなわなくなってきましたが、可能な限り妻や子供たちとの接点を持ち、接する機会、話す機会をもうけることが大切であると自覚しています。
幸いなことに私の家族は体育会系のスポーツ家族で、それぞれがいくつかのスポーツをしており、私たち夫婦は子供たちの競技や試合を観戦し子供たちの成長を間近に見ることができ、子供たちからその日に行われた競技や試合の感想を聞いたり、子供たちの頑張りを褒めてあげたりすることで、親子の会話を持つことができます。
些細なことでも子供たちとの会話を持つことで、子供たちの考えていることや成長の足跡がわかることがあります。
過去の出来事で、当時長男、次男と中学進学について話をした時のことですが、子供たちのやりたいこと、何がしたいのかという目的をしっかり定め、そのためには何をどうしなければならないのかという方法、手段を親子で話しました。
驚くことに子供たちは親の知らないところで成長し、しっかりと目的を持ち、そのための方法、手段を見つけていたのでした。
二人の息子それぞれが希望した進路に進むことは出来ませんでしたが、私たち夫婦はそれ以降、ある程度良し悪しの判断や進路について考えることが出来始める高学年からは、子供たちの進路や将来への方向性、何がやりたいのか、そのためには何をどうしなければいけないのかということについては、子供たちの意見や考えを尊重してあげるようにしました。
そして今、市川道場でお世話になっている三男がちょうどその時期を迎え、何がしたいのか自分探しをしている最中です。
どのような結論を導こうとも私は彼の考えを尊重し、できる限りの応援をしてあげたいと思います。
私にとっての家族がこの世で最も大切なものだから。


保護者の部 佳作 『私にとっての家族』 西川 鈴子
家族に守ってもらう側だった子供の私が自分の家族をもち守る側になっていました。
子供が産まれて、理想や想像とは違う日々に悩んだり泣いたりする事もありましたが、親の気持ちにいつの間にかなっている自分がいました。
不思議な気持ちで一杯になります。
「家族になる」なんて考えたこともなかったですが、いつもこれでいいのかな?ちゃんとできているのかな?という不安はありました。
改めて家族って…と考えた時に、子供の成長をみて日々の生活の中で、私達は共に成長して少しずつ私達なりの家族を作っていってるんだなあと思いました。
私にとって、何よりも大切な家族。
それは私にとって、成長の証であり、これからの全てです。
親から子供への愛は無償の愛といいますが、親になり、はじめて感じた気持ちの一つでした。
私がもらってきた無償の愛を、今度は私が伝えていけたらなと思います。


保護者の部 佳作 『家族』 後藤 ヒロ子
「家族」…夫婦、親子、兄弟など婚姻や血縁関係で結ばれ生まれた共同生活体の単位となる人々の集団であると書いてあった。
私と主人が夫婦=家族になったのが15年前で、二人でスタートした家族も三人の子供に恵まれて今では五人家族になりました。
家族となったすぐの頃はお互い育ってきた環境が違うのがあたりまえなのですが、ぶつかり合う事も多々ありましたが周りの人達(両親や兄弟)に色々と助けてもらいながら、今にいたります。
子供の事、仕事の事、周りの人々との付き合い方など色々な問題が出て来た時に家族はやはりどんな事にも真剣に考えたり、間違いには真剣に叱ってくれたり、そして一緒に泣いたり笑ったり…。
子供達が大きくなってきた今、そしてこれから色々な壁にぶつかる時が必ずきます。
その時に親として同じ様に悩み、考え、答えが見つかるまで手伝っていきたいです。
私が思う「家族」はいつも笑顔の有る楽しいいごこちの良い場所。
そしていつか子供達が同じ様に家族ができた時には、同じ様に思っていて欲しいですね。
家族の絆って本物だし、すごい!!